フィルム写真と旅する

地方に暮らす写真好きの日常

路地裏の写真を撮る。街のもうひとつの表情がある。

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路地裏の写真を撮る。初めて訪れる街を歩いていると、表通りの建物と建物の間に、ひっそりとした細い道を見つける事があります。

表通りに面していない細い道は車も通らず、人通りも少ない。この道を進んだ先に、もしかしたら見たことの無い街の風景が広がっているかもしれない。

期待を込めて、ひとり細い道へと入っていきます。

路地裏の風景

居酒屋、スナック、BAR…夜は人で賑わう路地裏の店も、早朝を過ぎた頃にはひっそりとした場所に変わります。

ある日の休日、まだ朝の早い時間に訪れた街の路地裏には、昨晩の食べ物と飲み物と人のいた微かな匂いが残っていました。

外は小雨が降っていた為、コンパクトなフィルムカメラを持って街を散策。
雨を気にせず、ポケットから素早く出せる小ささに安心を覚えます。

表通りに面していない路地裏の道は、普段は訪れることの無い、夜に時間を置いてきた場所でした。

街のもうひとつの表情

大勢の人の通る開けた道から、一本横に入った細い道に入ると、街のもうひとつの表情が見えてきます。

建物と建物の間の僅かなスペースに、大小様々な店が隣り合って、路地裏で商売を営んでいる店のこだわりや工夫、生活をしている人達の日常や息遣いが聞こえてくるよう。

表通りとは一味違う、街の幾分かリラックスした表情に、何故だか落ち着きと安らぎを覚えます。

装飾を施した店が実は寂れていたり、昔ながらの質素な店が地元の人や常連客から愛されていたり、不思議な場所です。

初めて訪れた土地で、その土地に住む人に馴染んだ街を歩くことで、一瞬だけ同じ街の人間になれるような感覚があります。

だから路地裏に入った時は、いらぬ目立ち方をしないよう、そこを歩くのが初めてではないように振舞って、街にとけ込もうとするのです。

土地の特色を写す

その街特有の匂いだったり、暮らす人々の息遣いは、それぞれの土地によって違ってきます。

フィルム写真の光と影の違いや、シャッターを切った時の気持ちによって写真の仕上がりが変わるように、街のもつ匂い・光と影・湿度の違いで撮れる写真も変わってくるのです。

フィルム写真で路地裏の風景を撮ると、撮った街によって湿度や匂いの違いが写真に表れて、現像した後にその差をもう一度感じられることがあります。

路地裏はその街特有の表情が存在する場所であり、街の匂いが色濃く出る場所であり、新しい発見と驚きのある、写真欲の湧いてくる場所です。

細い道に入って、その先にある路地裏の風景を見てみたくなるのは、普段は訪れることのない知らない街を訪れ、写真を撮り続けるが故の好奇心からかもしれません。

知らない街の路地裏を、また歩いてみたいなあ。