フィルム写真と旅する

地方に暮らす写真好きの日常

光と影の作り出す、空白の場所

f:id:andtr:20161219103550j:plain

カメラを持って歩いていると偶然、光の差す場所に出会うことがあります。
光と影がいい具合に混ざり合って、写真映えする風景を作り出しているのです。

光の場所は偶然に

光と影の組み合わせで偶然生まれた場所は、時間や季節が変わると消えてしまいます。
写真映えする場所を見つけた時は足を止めて、いいなあと眺めたり、長居をしてしまいます。

同じ場所で立ち止まっていると、散歩をしている人や自転車に乗った人、どこかへ急ぐ人が通り過ぎていきます。

光と影のいい具合の場所を通り過ぎる人にとっては、いつも見ている日常の風景なのでしょう。

街の中の空白

例えば駅前や商店街、住宅街の中にも、ある日偶然光の差す場所が現れます。
建物と建物の間、商店街の店と店の間、みっちりと埋まった住宅の隙間、小さな公園。

何年か前、何ヶ月か前は、ここにも店があったのかもしれません。
人の住む家があったのかもしれません。
今は空き地になっていて、この後は駐車場になるのかもしれません。

光と影のいい具合の場所は、元は人が暮らしていたり商売を営んでいた、街が空白になっている場所でした。

空白は創造のスペース

子供の頃、僕達の心の中にも同じような場所がありました。
この先何でも入れられるけど、長い間何も入れてない空白の場所。

何も入れず、詰め込まず、空白のまま。
ただ時々、光の差すのを楽しみに見ているのでした。

子供の頃に比べて、街の中には空白の場所が増えてきたように思います。
あの頃は何もない空き地で、僕達は何をして遊ぼうか考えていました。

新しい楽しみや試みは、何もない場所から生まれるものでした。
空白の場所は無駄なものではなく、創造のために必要な場所でした。

街の中の光の差す場所から、もう一度楽しみや創造が生まれるといい。
これから先の時代の伸びしろになるといい。

そう考えると、空白の場所が増えていくのも、寂しい事ばかりでは無いように思うのです。