フィルム写真と旅する

地方に暮らす写真好きの旅と日常

夏の海、波打ち際の光

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被写体さん「海行こうや」僕「いや海より山がええかな。山が好きよ僕」被「ええ何でよ海行こうや。行こうやああ」僕「わかったわかった。なんでこんな暑いのにわざわざ海なんか行かなあかんの…」

夏の海は気持ちいい

夏の海は気持ちいい。夏の海は人が沢山いるから、本当は人の少ないオフシーズンがよい。でもやっぱりシーズン真っ盛りの夏の海はよい。

日差しが強すぎて肌もレンズも焦げそうになる。いつもは日陰に寄って写真を撮っている為か、露出の設定がよく分からなくなるけど、気持ち良さの前にそんなことは何でも良くなる。

当時、半袖のシャツを持っていなかった僕は長袖のシャツを羽織って海に来た。下は長い丈のジーンズだ。

海辺に集まる人は皆一様に焼けた肌を露出しているか、焼けてなくてもベージュの肌を露出している。サーフィン用のウェットスーツを着ている人もいる。

僕は長袖のシャツに長いジーンズに長靴を履いている。カメラを持っているので、海に浸かっても転ばないように足元をしっかりさせているのだ。いま海岸で一番厚着な人間だった。

星のような波の引き際

夏休みの時期は海の家も充実している。冷たい飲み物やたこ焼きを買って、夕方までのんびりと涼みたくなる不思議な穏やかさがあった。こんなに人が多いのに。

被写体さん「あー海!」
被「水、透明!」
被「気持ちええなあ」
被「たこ焼き食べたい」

僕はすかさず被写体さんの足元に焦点を合わせる。海に来てファインダーを覗いた時に気づくのは、波の引き際の美しさ。

波が引いた後、砂の上に残った海水が太陽の光に反射して、白い光の粒のひとつひとつがまるで星の輝きのように見える時がある。

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海って、宇宙だったんだ

心からそう思ったのだ。

被「今日被写体っぽいこと何もしてない」
被「遊んでるだけやけどええの?」
被「砂でお城作ろ」
被「昔、人魚になるの夢やったな」

帰る時間が近づいて、海の向こうの島がぼんやりと浮かんで見えて、この娘ならあの島まで泳いで渡れそうだなと思った。

過ぎていく休日の時間をあとに、太陽の光はいつまでも夏の海辺を照らしているのだった。