フィルム写真と旅する

地方に暮らす写真好きの旅と日常

フィルム写真と4月の空

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休日の朝、カメラにフィルムを入れて写真を撮りに出かけようとすると、外はすごい風でした。
そう言えば時折家の壁をビューとかゴーとか音をさせてたような。
でも折角の貴重な休日。エイヤッと靴を履いて飛び出したのです。

公園では気の早い人たちが花見をしています。
桜はまだほとんど咲いていないのに。ついこの前に梅の花が咲いて、散っていった所です。
朝と昼はあったかいなあと思っていたら夜には寒さが戻ったり、晴れてると思ったら仕事が終わる頃には雨が降っていたり、4月の空模様は本当にコロコロと変わっていきます。

そして人の心も、コロコロと変わっていきます。
好きだったものを嫌いになったり、嫌いだったものを好きになったり、
自分の中の正直な気持ちに気づいたり、本当の気持ちに蓋をしたりします。

新生活だ。今日も張り切っていくぞ!と意気揚々と学校に行ったり、出社したり、
もう駄目かも…と肩を落としながら家に着いたりします。
グループや班が一緒になったあの人が少しだけ気になったり、
思うように行動できない自分に腹を立てたりします。

移り変わる気持ち達は、まるで4月の空のように、
ふわふわと、カラッと、じっとりと、時に激しく。
心の落ち着かないうちに桜は咲いて、外を眺めながら、
変わっていく季節と自分の気持ちに気づかないまま。

新しいクラスに馴染めるかどうかも、入ったばかりの会社でやっていけるのかどうかも、明日の気持ちも、自分の気持ちも、まだ全然よくわからないまま、掴めないまま。
4月の天気のように、4月に吹く風のように、するするとただ通り抜けていく。

わからないものは、今はわからないままでいい。
掴めない感情は、今は掴めないままでいい。

フィルムに撮った4月の写真は、どれも違った色をしていました。
それぞれの違った表情が、とてもいい色に写るのでした。

お題「新生活」