フィルム写真と旅する

地方に暮らす写真好きの日常

静けさが鍵となる

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人の声や街の音、自分の部屋の音。隣の家の生活音。風の流れる音。救急車のサイレン。生きていく中で様々な音を耳にするけど、純粋に耳に届く音だけでは表せない静けさがあります。

それは目を閉じて、人の意識の集中しやすい環境の中で、微かな風の音や木々の音に耳を澄ませるように、自然の音を細かく聞き分けられる程に集中した状態の更に先にある静けさのこと。

一日の決まった生活のリズムや仕事の行程から離れた場所にあって、家の中や街の中でも心の深くに意識を集中させれば辿り着ける静けさのこと。

体はじっとしていても、心は風に揺れる木々のように揺れ動いていて、意識はピタリと止まった波のように穏やかなまま。

まずは一人で辿り着くべき場所。いつか誰かと辿り着けるかもしれない場所。写真を撮るために山の中に入って、山の奥で木々を眺めながら気がついたあの感覚。

自然の中には僕一人だったけど、心の中には、意識の中には誰かがいました。誰かに語りかけていました。それは自分自身だったのかもしれないし、意識の中に住む他の誰かだったのかもしれません。

これまで撮ってきた写真の中にも静けさは写っています。これから作っていく新しい場所にも、耳を澄ませば感じ取れる静けさが流れているのだと思います。