フィルム写真と旅する

地方に暮らす写真好きの日常

風の吹く季節、何かが変わる

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冬の寒さもすっかり引いて、雨の降る日と風の吹く日を繰り返して、外は随分と暖かくなってきました。ジャケットも手袋もいらない。身軽な格好のまま出かけられるのが嬉しい季節です。

仕事の日に天気が良いと、カメラを持ってどこかへ出掛けたくなります。仕事中でも外へ飛び出したくなります。街の外れの山の向こう、青い空と白い雲の向こうにある、まだ知らない街へ。見たことのない風景と会ったことのない誰かに会いに。春に吹く風は、新しい体験を人々の元へ持ってやって来るのです。

日差しのいい晴れた日も、雨の日の湿った空気も、曇りの日の控えめな街や森も好きなのですが、風の強い日は今まであまり好きになれませんでした。春は特に風がよく吹くので、休日に写真を撮りたいのに風が強いとそれだけで残念な気持ちになったものです。

限られた時間、限られた休みを有効に使うためには贅沢を言っていられません。雨の日でも曇りでも、その日その天気の時にだけ撮れる味がある。風の強い日だって同じ筈です。たとえ被写体さんの髪が風に流されて顔の表情が見えなくても、その日に撮ったという証は残る。後から写真を見返した時に味になればいい。

季節の変わり目の不安定な天候は、物事が変化する前の混ざり合いを感じさせます。ストレートに上手くいくような事ばかりじゃない。何かが変わる為には必ずその前に反応のし合いがあって、雨も降るし風も吹くし空気は混乱して物事は動く。仕事や趣味に関する様々な計画にも、人生だって同じことが言えるのだと思います。

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今まで続けてきた好きなことは変えないまま、でもこのままじゃいけないと感じている人は、目の前に仕掛けられた蜘蛛の糸に絡まりながら、それでも前を向いて進まないとならない時がきっと来るのです。その時に吹く風は体に強く当たる向かい風かもしれないし、蜘蛛の糸を取り払ってくれる追い風かもしれません。

風の吹く季節を抜けて、桜の花びらの散った後、またひとつ新しい扉が開いているかもしれません。今はその扉を必死に開けようとしている所。または風に向かいながら扉を目指している最中です。見た目には表れてなくても、懸命に進んでいる人全員に光が当たりますよう。

どうやら2018年は、写真を撮る上で風の強い日も好きになれるような、そんな写真を沢山撮ることが目標のひとつになりそうです。どんな日々が待っているのだろう。今からとても楽しみです。

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