フィルム写真と旅する

地方に暮らす写真好きの日常

現実と虚構の世界を行き来する

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現実と虚構、二つの世界を行き来する。今目に見えている世界と、心の内側にある世界。実際に肌に感じられている世界と、頭の中だけに存在する世界の話です。

現実の世界とは

現実の世界とは、目に見えて手で触れられる世界のことです。今皆さんの生きている世界のことです。朝が来ると太陽が昇って、夜が来ると暗くなって月が見えます。

道路には人が歩き、車が走って、公園には様々な人がいて、やがてそれぞれの家や建物に吸い寄せられるように帰っていきます。

映画を観ると心は動き、音楽を聴くと気持ちは高揚したり沈んだりします。人との触れ合いは生きていることを実感します。街に人は沢山住んでいるけど、目に映っている世界はひとりひとり違っていて、ひとつの世界に住んでいるのに同じ世界は二つとありません。

だから人は共感し合って生きています。一人で好きな時間を過ごすこと。誰かと一緒に楽しい時間を過ごすこと。そうして積み重ねた沢山の時間が人をつくり、また自分以外の誰かとの関係をつくっていきます。

人は命を持って生まれ、恋をしたり好きなことを続けて時間を過ごし、やがて消えていきます。消えた命は二度と生き返りません。それが現実の世界です。

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虚構の世界とは

虚構の世界とは、初めは目に見えない、手で触れられない世界のことです。誰の目にも見えず肌にも感じられないけど、自分以外の誰かに伝えるために別の形に換えることが出来ます。

誰の心の中にもあるけど、誰もが誰かに見せられる訳ではありません。毎日を生きる中で何を目にして、気持ちをどう動かされて、どんなものと関わり合ったのか。ひとつひとつを覚えていて、ある日パズルのピースがカチッとはまった時に初めて見えてくる世界のことです。

虚構の世界では何でも出来ます。全てが自由です。飛行機に乗らずに空を飛ぶことも、ご飯を食べないまま暮らすことも、消えた命を生き返らせることだって自由です。

時間も空間も飛び越えられる。人の気持ちも生きてきた過去も塗り替えられる。誰かの作った虚構が他の誰かの心を元気にすることだって出来る。悲しい気持ちを癒すことだって出来るのです。

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本当はいつも自由な世界

朝、目が覚めた後、本当は何をしてもいいのです。眠いならもう一度布団に入って寝てもいいし、顔を洗って朝ごはんを食べて絵を描き始めたっていい。絵を描く場所は真っ白なキャンバスの上でもいいし、何もない宙に指で何を描いてもいい。

心地の良い音を耳にしたなら同じ音を出してもいい。目に映るものを声に出して誰かに伝えるのもいいし、言葉に換えて残しておくのもいい。

貴方の現実は、貴方だけのものです。誰も貴方の本当の気持ちを知らないし、誰も貴方にはなれないのだから、本当のことを出来るのは貴方しかいないのです。

外へ出て、足の向いた先が心の差し示す方向です。現実が指し示す向きと、心が指し示す向きが異なった時、その時こそ虚構の生まれる瞬間です。

二つの世界があること。それを知ることで初めて自由を手にする可能性が生まれます。本当は決まったルートなんて生まれ持って来なかったのだから。

自由を知らないまま、いつの間にか欲しいものを手にした気持ちになっていませんか。映画のような物語のある毎日を送ることだって、現実の世界で叶えられる筈です。

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現実と虚構、二つの世界のスイッチ

いつもと異なる現実を過ごすことが、虚構の世界へのスイッチとなります。新しい服を着て会社に行く。買ったばかりの靴を履いて外へ出掛ける。髪型を変えてみる。朝ごはんをきちんと食べる。

二手に分かれた曲がり道を、いつもと違う方向へ進んだ時、昨日までは見えなかった景色が見えてくることがあります。

新しい景色が光り輝いて見えた時、知らない道を進む足取りが軽く思えた時、現実から離れるタイミングが来ているのではないでしょうか。

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見知った人との関係に変化が訪れる時があります。久しぶりの友人から連絡が来る時があります。知らない番号から電話がかかってきた時、いつもは鳴らないドアのチャイムが鳴った時、思い掛けない人と出会った時、心を打たれる風景や光に出会った時。

日常のタイミングに些細なズレが生じた時、そのズレは現実と虚構の世界を繋ぐスイッチとなって、夢の世界への扉を開こうとしています。

スイッチをONに切り替えて、心の中にある虚構の世界へ。最初の扉から歩みを進めて、イメージの海、幻想の森の奥深くまで辿り着いたなら、元の場所へ戻ってこられる内にスイッチをOFFにして現実の世界へ還ろう。

二つの世界を行き来しながら、現実の中に虚構の世界のパーツを移していく。気づけばオセロの白黒が全てひっくり返っているように、心の中で思い描いたイメージの海を、いつの間にか現実の世界で泳いでいる自分に出会えるでしょう。そう遠くない未来に、きっと。

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