フィルム写真と旅する

地方に暮らす写真好きの旅と日常

鉄塔と少女を撮る

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夏の暑い日に、鉄塔と少女を撮りました。のどかな田園風景の中にそびえ立つ鉄塔。海沿いに背の高い鉄塔が並んでいる場所があって、まるで怪獣の骨のようにも見えます。

鉄塔を怪獣に見立てて、目の前には海があって、後ろには田園風景が広がる。となると後は女の子だ。ということで被写体さんに頼み込んで撮影をお願いしたのでした。

夏の暑い日と田園風景

撮影したのは8月の真夏日。田んぼの周りに日陰はなく、じりじりと照りつける太陽は容赦なく我々の体力を奪っていきます。

被写体さんの残り体力のことも考え、そして暑いのがとても苦手な僕自身の体力のことも頭に入れて(秋と冬が好き)いつもならしばらく辺りを散歩しながら写真を撮るのだけど、この日は素早く撮影を済ませる決心をしました。

被写体さんも暑さのせいか「う〜〜」としか言いません。鞄の中には買ったばかりの冷えた水の入ったペットボトルが、汗をかいて温まっていきます。もう早く済まさないと。

鉄塔と少女、少年の日の記憶

ファインダーの中に、夏の鉄塔と少女が並んで映し出されます。僕たちが少年の頃、何かのアニメや映画で見た風景によく似ていました。

これだ!と一瞬暑さを忘れて元気になりました。男は既視感のある、少年の日の記憶に出会うと子供の頃に戻ってしまうのかもしれません。

一瞬、ピアノの旋律が頭の中を駆け抜けたのだけど、それが何の曲だったのかは分からず、後から思い出したのはリリィ・シュシュのOSTに収録されていた『夢』でした。

出来ればいつまでも見ていたい。夕方になっても撮っていたかったけど、暑すぎるので早めの退散。

秋や冬に来てもいいのだけど、田んぼの緑は秋冬には撮れません。目の前には夏の季節だけの特別な風景が広がっているのでした。

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リリイ・シュシュのすべて オリジナル・サウンドトラック『アラベスク』

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