安藤写真事務所

地方に暮らす写真好きの日常

好きな街の匂い

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作りたいものを作り出す時、
どんな場所でそれをするのか。
誰と、どんな人達に向けてそれを作るのかはとても大切です。

場所と人、どのタイミングで、
今の自分の言いたいことを、
ずっと表現したかったことを、
どのような形で人前に出すのか。

中でも一番大切にしていることは、
自分は今、本当は何を言いたいのか。
どんな想いや考えを表現したくて、
どういうものを作りたいのか。

気持ちのままに、勢いのままに、
パーっと作ってしまうこともあるけど、
後から一旦落ち着いて精査したい。

熱は保ったまま、頭は冷めた状態で、
作り出したものを離れた距離から見てみたい。
長く楽しめるものを生み出したい。

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作りたいものを作り出すなら、
都会がいいとか’、地方が合ってるとか、
人も規模も大きい方がいいとか、
片手に収まるくらいのコンパクトなものがいいとか、
色々あるけど、個人的に大切にしているものは

「匂い」です。

街の匂い、人の匂い、風の匂い。
土地の匂い。海の匂い。
好きな匂いがあって、空気の通りのいい場所というのが
ものを作っていく上で必要なのです。

多分、空気が淀んでいたり、
人の気持ちの混雑した場所では何も作れません。
人の沢山いる賑やかさは嫌いじゃないけど、
静かな時間は絶対に必要です。

どこまでも一人になれる、
思考やイメージを制限なく飛ばすことの出来る、
落ち着いて考える時間。
この世の果て。世界の辺境。

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何となく良いなと感じる街や、
居心地のいい人の居る場所には、
どこまでもイメージを形にできそうな、
可能性の「匂い」があります。

光の当たる場所と、
影になる場所。
人の住む建物の密集する場所と、
海や川辺にある解放された場所。
森や山奥のようなひっそりとした場所。

それぞれの場所に流れる空気と、
風と湿度と光の粒子。
それら全てが組み合わさって、
ものづくりの可能性を広げる「匂い」があれば、
どこだって暮らしていけるのかもしれません。

都会でも、地方でも、
その場所が異国の地だとしても。
いい「匂い」さえあれば。

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今いる場所には好きな匂いがあります。
人は少なくて、娯楽も少ないけど、
空と海と川と山が与えてくれる匂いがあります。
すっきりとした風の吹く街と、
逞しく生きる人達の匂いがあります。

街に暮らす人が少なくなって、
時が経つごとに寂しくなった風景にも、
写真に撮って残したくなる匂いがあります。

空気の通りのいい場所の、
どこか寂しそうな街の風景と、
そこに生きる人の匂い。
朝の日差し。夕暮れの光。
風が運んでくる匂い。

あなたの暮らす場所には、
好きな匂いが流れていますか。

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