安藤写真事務所

地方に暮らす写真好きの日常

歩んできた跡

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次はこういうものを作りたいなとか、こういう写真を撮りたいなとか、ここへ行きたい、こういう風景を目にしたいなと考えは頭の中を巡ります。

こうしたい、こういうものを作りたいと考えて、実際にそれを作ったり、写真に収めたり、何かの形に仕上げた後は、形にした後の余韻に浸って、しばらくするとさあ次は何をしよう、とまた考え始めます。

作って、考えて、作って、考えて...立ち止まる事なく繰り返してきました。

ある時ふと後ろを振り返ってみると、これまで歩いてきた道筋は、いつの間にか外を吹く風の中に、あるいは街を照らす光の中に消えていることが分かりました。
きれいさっぱりと、跡も残さず。

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人の歩いた気配。人の生きた気配。

言葉に換えるとそういうものを感じてみたい。人の手が作る部分と、作らないそのままの部分。考えたり計算されものと、自然に積み重なった余白の部分。

考えたり、感じたものに少しだけ手を加えて。時には何も味付けをせずにそのままに。ゆっくりと作り上げていきたい。

何も意識しない間もすぐ隣にあった、あの緑の山々や、爽やかな風の吹くあの川のように。のんびりと、のびのびと、必要な分の時間をかけて。

今、いつもの部屋の中で、これからに向けての予感と余韻を感じています。会いたい人に会える。行きたい場所へ行ける。ずっと願いは一緒でしたし、明日からも変わりません。

すうっと頭の上の空間に、手を伸ばした分、手を伸ばして少し背伸びをして、あとちょっと。

自由な空気。いつも隣にあった新鮮な風と光。
人のいた気配。歩んできた跡。

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