027

f:id:andtr:20200421013527j:plain

映画の話。子供の頃から映画が好きでした。

小学校の頃、家に衛星放送がやってきました。父が映画好きという事もあり、部屋のテレビではいつも映画が流れていました。

子供の頃の楽しみといえば自転車で外を走り回ること、漫画、プラモデル、そして映画でした。

----------

空気や水のように生活の中にあった映画について、好きだと語るのはむず痒いものがあります。

空気や水がすごい好き!と自分で言っているように感じられるからです(あくまで個人的な話です)

しかし好きな映画を周りの人に伝えたい気持ちはある。

特に最近は周りが映画づいている事もあり、情熱や想いを共有したいと考えるようになりました。

----------

Amazonプライムで観られる映画のおすすめはですね...(急に語り始める)

侯 孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の『恋恋風塵』です。

この作品は「間」がとてもいい。

人と人の間にある距離感としての「間」。喋らない時間の「間」。

台詞のないシーンにも、登場人物の心情を感じられる「間」が存在します。

言葉で説明しなくても、映像と音が人と時代を雄弁に語っている。

これが映画の醍醐味ですよと伝えたくなります。

----------

どこまでも瑞々しい台湾の風景。

素朴に、しなやかに暮らす人達。都会と田舎の街の交差。

その両方に流れる家族や恋人、友人とのつながり。

とても静かな映画なのに、日常の暮らしや人々の佇まい。時代を生きる背中が、それぞれの人の「大切にしていること」を物語っている。

----------

風のように人と人の間を縫って、時間と共に風向きは変わって、やがてふっと消える。

家族を、恋人を想う気持ちは時に切なく、時に灯のように揺らぐ。

朴訥な少年(青年)の不器用さと、透き通る川のような少女の心情に胸を打たれます。

人に気持ちを伝えたいのに、上手い表現を知らなくて、伝えきれなかった頃のお話。

----------

伝わらないことだって愛しい。

写真の視点で見ると、1シーン1シーンの絵作りがとても凝っています。フィルムに収められた光と影。風に含まれた湿度に何度も触れたくなる。

観ていると無性に台湾に行きたくなる。懐かしさの残る土地を旅したくなる。

今の時代だからこそ観て欲しい作品です。