安藤写真事務所

地方に暮らす写真好きの日常

物語をその手に

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撮影や旅行といった、楽しみに待っているイベントが数日後や数週間後にあって、その事を考えている時間は楽しくて。

どこへ行こうか何を撮ろうか、旅先では何を食べようかと計画していると、あっという間に当日がやって来ます。

気がつくと楽しい時間は始まっていて、予定していた事も予定外の事も全部あっという間に過ぎていく。

一人の場合も誰かと一緒にいる場合も、待ち望んだ時間にゆっくりと浸ろうとしても、ひとつひとつの時は確実に目の前を流れて行きます。

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この瞬間に時の流れを止められたなら、どんなに幸せな日々を蓄えることが出来るだろう。

過ぎた時間を思い返して涙を流すのではなく、また同じ時間を味わう為に前に進もうと思える。そういう経験はこれまで一度や二度ではありません。

人が楽しんでいる姿が好きです。多くの人が集まって、それぞれが思い思いに過ごしている空間が好きです。

全員が無理に楽しんでいる必要はなくて、人の輪から離れて一人、外で風を浴びている人がいてもいい。
僕も輪から外れる方の人間だから、そういう人にこそ居てほしい。

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フワッと柔らかい空気が流れて、その空気を胸いっぱいに吸い込む人がいて、指先に触れるだけの人もいる。

それぞれの波長がそのままで許される。そんな空間や時間が好きです。

一人一人の心地良い枠組みが集まって、共鳴して発せられる音を感じていたい。

どこまでも自由に、限りなく羽ばたいて行ける環境作り。
見えている世界のどこへも行ける切符にプラスして、まだこの目に見えていない、心の中の世界へ足を運べる力が欲しい。

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目に見えるものは写真に撮ることが出来るから、肌で感じている空気や風、その場所に流れている時間を形に換えられる力が欲しい。

今までよりも頭と体を動かして、いい一日を一緒に過ごして、傍にはいつもカメラがある。

一人の人間として生まれて、学校に行っても行かなくても、仕事をしてもしていなくても。今日を生きて、呼吸をして水を飲んで、ご飯を食べて生きている。

その事だけで奇跡のように特別な筈なのに、好きなものを通して人と人が出会って、一緒に過ごした時間を写真に残している。

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これからも写真を撮っていきます。

魅力のあるものは多くの人に広がるといい。そうして皆が知っていく一方で、自分と大切な人だけの秘密の時間も増えていくといい。

時間と記憶の中心に向けて深く潜っていく。
進んだ先にあるのは、他のどこにも存在しないオリジナルの物語。

僕たちが積み重ねて、人の数だけ掛け合わされた物語が待っています。

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